今回の南鳥島行きは、ロランC (海上保安庁、灯台部に詳しく説明されています)
電波塔を建て替える為に既存の鉄塔を爆薬で解体する事が目的! 爆薬は、貨物船で運搬しなければならず今回は3千トン級貨物船で運搬しました。当然のこととして、建て替え工事の資材を運搬する時に合わせて爆薬を運搬するので、最初の乗り込み時に運搬が重なりました。作業員は「黒潮丸:伊豆諸島開発」という貨客船で南鳥島へ向かいました。行程3日半、作業半日、帰路3日半の船旅の予定でした。東京から太平洋をはる1860km航海し、たどり着いた絶海の孤島『南鳥島』での悪戦苦闘?をご紹介します。
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平成12年7月26日にレインボーブリッジ直下の東海汽船貨物埠頭から15:00出航 |
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1日目 |
携帯も2時間ほどで『圏外』電源を切って8日後までリュックの一番奥へ、都会生活ともしばしのお別れ。船内はフェリーでおなじみの大部屋、そこに32名ほどが寝泊まりです。当然眠るスペースは170cm×90cm足が出る! 3度ほど酔っぱらいに踏まれました。 |
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2日目 |
朝8時、位置は八丈島と同緯度付近。1日中見えるのは水平線と雲と波、特にすばらしい日の出とスコールは船でないと体験できません。一緒に乗船した人達のリサーチを開始、さりげなく隣の人から徐々に...資材や、重機類を島に揚げる「荷役」関係の人と曳舟の船長、電波塔の解体&組み上げをする鳶さん達、食事を作る調理師さん、仮設宿舎の組み立て指導の人、必殺倒し人の私たち。 |
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3日目 |
朝8時、位置は小笠原と同緯度付近。いよいよ船内探検開始、中はとても狭くて階段は幅1m角度45度、しかも通路はエアコンがないので蒸し暑い。つねにエンジンの音がゴ〜ン、ゴ〜ンと体を揺さぶりさしずめ工場の中にいる様な感じ。食堂、洗濯場、お風呂(浴槽がありました)、船員詰め所、エンジンルーム以上で終わり、簡単でした。一緒に乗船していた人が半日かけて準備していたトローリングを開始。狙いはマグロ?シイラ?なかなか、釣れないものですね。(実は船の速度が速すぎて魚が追いついてこれないらしい) |
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4日目 |
朝8時、もう同緯度には島がない太平洋まっただ中。 本日もトローリングの仕掛けを船尾から流す。突然船のエンジン音が小さくなったので故障したのかと一同不安になったのですが、釣れました132cmの鰆!! それを取り込むために船の速度を落としたためでした。さばいてくれた人に、まだ動いている心臓をそのまま『食え!』と言われたときは一同尻込み、それでも夕食に出た刺身はとても美味でした。 |
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5日目 |
早朝、南鳥島到着、貨物船を待つこと6時間。本日は上陸も荷揚げも無し(上陸用の渡船:曳舟と併用は貨物船の上に積まれています)。夜、魚釣り開始!暗い海面に投光器を向けるとトビウオが明かりめがけて飛んでくる。なんとタモ(丸い網)ですくい取れちゃう、おいしそうだけど目的はマグロ。トビウオの背中に釣り針をかけ船から流す。明かりの届かない暗い海面でとてつもなく大きな魚が「グァボゥ」と音を立ててジャンプしている。都合2回「あたり」があったが100号の糸があっさり切られ、マグロは食卓に上りませんでした。そのほかに、かっぽれ、つんぶり、かいわれ、ハタをゲット大きさは40cm以上が殆ど。 |